東京都杉並区 杉並区中央図書館

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都会のオアシスに溶け込んだ美しい建築、杉並区中央図書館。

 

建築界の巨匠・黒川紀章氏の作品であり、全面改修されました。

 

雁行したガラスのカーテンウォールが印象的で、夕暮れになると内部の光がこぼれて、ランタンのようにも見えます。

 

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地下階があり、建物高さが比較的抑えられていることで、都会のオアシスである読書の森公園にとても溶け込んでいる印象を受けました。

 

巨大なドライエリアが地下フロアに面してあることで、地下とは感じないほど明るくさっぱりした空間になっているところが素敵です。

 

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建物西面はウッドデッキが敷かれていて、所々に椅子やテーブルが置かれているなど、外部空間が楽しく演出されています。

 

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内部に入ると、エントランスのヴォールト天井が出迎えてくれます。

 

柔らかく湾曲した天井は、訪れた方々を優しく出迎えてくれます。

 

ヴォールト天井は温かみを感じさせてくれます。

 

内部には充分といえるくらい、勉強や読書ができるカウンターやテーブルが各所に散りばめられています。

 

外壁のガラスのカーテンウォールに沿ってカウンターがあるので、建物のどこにいても周囲の生い茂った自然が見え、大自然の中に迷い込んだようでした。

 

この建物が最初に竣工したのが1982年。

 

約40年近く月日が経っているせいか、周囲の自然も生い茂り、馴染んでいたのが、とても印象的でした。

 

 

東京都渋谷区 恵比寿公園トイレ

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恵比寿公園内にある公衆トイレです。

 

インテリアデザイナーの方がデザインされた建築で、壁が印象的です。

 

遊具やベンチ、樹木のように、最初から公園という場所に佇むようなオブジェとしてのあり方をイメージして作られたとのことです。

 

「壁を見ていて、いい眺めだなー」なんて思うとは珍しいですが、それはこの建築がオブジェのように作られているからなんですね。

 

壁が立ち上がっていて、その壁と壁の間にトイレがあるように作られています。

 

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独特な壁の模様は、杉板の型枠で作られたもので、空間の奥ゆかしさのようなものを作り出している感じがします。

 

壁に挟まれた空間は、余計なものを削ぎ落とした純粋なアプローチ空間になっていて、トイレに行くだけなのに、これから美術館に向かうようなワクワクした気持ちになれました。

 

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正直こんな素敵な建築が公衆トイレなんて、イメージが大きく変わりました。

 

公共の建築もこのような素敵な建築で溢れていけるように、公衆トイレを含めて綺麗に使っていくよう、心がけていきたいと思います。

 

 

東京都大田区 大井町駅公衆トイレ

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最近駅前の開発が進み、どんどん新しく変貌を続けている大井町駅

 

品川駅の隣駅ということもあり、不動産購入を検討している人々から、もれなく人気のあるエリアです。

 

そんな大井町駅を出てすぐの場所にそびえ建つ奇妙な姿をした建築物。

 

ちなみにこれは、公衆トイレです。

 

建築しているときは何が建つのか不思議に思っていましたが、公衆トイレだったとは!

 

最初は地下空間の排気するための煙突かなにかと思っていたので、とても驚きました。

 

こちらは東京トイレプロジェクトの一つとして計画されたもので、公衆トイレの不衛生なイメージを払拭し、新しい公衆トイレの「かた」になることをイメージして作られたとのです。

 

外壁は薄さ4.5ミリの鉄板でつくられています。

 

カタチを煙突型にすることで、自然換気を狙い、トップライトを設けることで自然採光を確保しています。

 

そのおかげか、とても明るく清潔感のあるトイレ空間となっています。

 

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まさに以前の公衆トイレのイメージとは全く異なります。

 

この建築はいろいろなカタチをしているので、見る方向によって、色々な姿に変わっていくところが面白いですね。

 

この鉄板が周りの風景を反射して写し出し、この街に溶け込んでいって欲しいと思います。

 

もちろんきれいに使っていくことを心がけて!

 

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東京都八王子市 工学院大学125周年記念総合教育棟

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工学院大学八王子キャンパスに新たに作られた工学院大学125周年記念総合教育棟です。

 

この斬新なカタチを下建築は、建築家の千葉学さんが設計しました。

 

「大学という社会にとって、最もふさわしい建築のあり方とは何か?」ということを必死に考えた建築とうかがいます。

 

今の日本では小学校・中学校・高校・大学と、エスカレーター式に学校に通うことが当たり前になっているせいか、なぜ大学に進むのかわからないまま、大学に進む人も大勢いらっしゃると思います。

 

大学に入ってから「これは自分のやりたかったことではない」と感じてしまい、授業に来なくなり、しまいには大学にも来なくなってしまう人も結構いるみたいですね。

 

かくいう私自身も、10代の頃、なぜ大学に進むのかわからず、しばらく仮面浪人という名の無気力人間だった時期もあります。

 

ですがその時期に、「自分はいったい何のために生きているのか?」「何が好きなのか?」と自問自答を繰り返し、その結果「建築は楽しそうだなぁ」なんて気持ちが湧いてきたので、建築を学ぶために大学に入ったのを覚えています。

 

最初は施工や構造志望だったのですが、そこでも新たな発見があり、大学の授業でデザインや設計の楽しさを知ったので、建築設計の仕事をするきっかけとなりました。

 

今では、この仕事を死ぬまで続ける気持ちでおります。

 

大学時代の偶然の出会いによって、私の人生は大きく変わりました。

 

いやー、本当に明るくなりました!

 

なので大学は、人を含めて色々な出会いがある場所であってほしいです。

 

話がそれてしまったので、戻します。。

 

そもそも大学の起源は、様々な知識や情報を持った人達の話を聞くために人が集まり、その人達に部屋が必要になったから部屋の集まる校舎をつくり、いくつかの校舎が集まって大学ができたそうです。

 

そう考えてみると、廊下があって教室が並ぶ形式はとてもふさわしいカタチに思えてきます。

 

ちなみにこの大学校舎は、片廊下式のL型校舎4棟を並べて構成されています。

 

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↑イメージ配置図

 

校舎はL型をしているので、入隅部分は広場や駐輪場のような外部空間として開放されています。

 

L型校舎を向かい合わせにしたときの間にある隙間は、パサージュと呼ばれる風車型をした路地状の空間となっています。

 

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↑駐輪場

 

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↑パサージュ

 

この建物の面白いところは、教室がその路地状空間に向けて作られていて、移動手段である廊下が外側にある広場に向けて作られているところです。

 

不動産的に考えると、教室が外側に向いていて廊下を内側にすることが多いのですが、あえてこうすることで教室からは、路地状空間を通して、別の教室の様子が見れます。

 

ですがその教室に行くには、外側にある廊下を通して行かなければいけないので、近そうでいて遠いという程よい距離感が保たれています。

 

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路地状空間に関しても、テラスがあったり、空中にブリッジがかけられていたり、各教室の様子が見えるので、まるで駅前の繁華街の中を歩くような感覚を覚えます。

 

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機能を優先して作られてきた大学校舎とは全く別の切り口で作られた新しい校舎となっているんですね。

 

ここで今までにない、新たな出会いが生まれることを祈っています。

東京都墨田区 すみだ北斎美術館

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墨田区に新しく作られた「すみだ北斎美術館」で、設計はSANAAです。

 

建物への入口が切れ込みの入ったスリットのようになっていて、興味を引きます。

 

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女性が身につけているスカートのスリットは、歩きやすくなるように入れてありますが、そのスリットが魅力的で、とてもセクシーで、男性なら思わず見惚れてしまうこともあるでしょう。

 

私もその一人ですが。。

 

そんな感じとは違うかもしれないですが笑、この建物のようなスリット(以降隙間と言います)を見ると、思わず入りたくなりますね。

 

しかもこの建物の四方向に隙間が作られているので、どこからでも建物に入れるようになっています。

 

そして外壁を覆うアルミのパネルが印象的ですが、威圧感は感じなかったのが不思議です。

 

さて、どのようにしてこのカタチをつくっているのかというと、周辺のスケールにあった5つのボリュームが寄り添い、つながってできた姿が今のカタチとなりました。

 

これらのボリュームがつながるときにできた隙間は、入口となっていたり、自然を取り込むガラスの開口部となっています。

 

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ちなみに外壁のアルミパネルには、周囲の景観が写り込んでいます。

 

遠くから見ると周りの風景を映し出す鏡のようで、その場に溶け込んでいるように見えるのが不思議でした。

ドイツフランクフルト コメルツバンクビル 設計:ノーマン・フォスター

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ドイツ最大級の商業銀行のオフィスとして、1991年に国際指名コンペを行い、建築家のノーマン・フォスター案が選ばれ、建築されました。

 

高さはアンテナを含めると、高さ約300メートルの超高層ビルです。

 

この高層ビルには珍しく、開閉可能な窓を設けて、自然換気が行えるようになっています。

 

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このビルにはスカイガーデンと呼ばれる空中庭園が、螺旋状に設けられています。

 

そして、ビルの真ん中には吹抜けたアトリウムが設けられています。

 

空間庭園から取り込まれた新鮮な空気が、吹抜けのアトリウムを通して、ビル内に取り込まれるようになっているんですね。

 

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↑風の流れるイメージ断面スケッチです。私のスケッチなので、実際のものとはとは異なります。

 

自然換気を徹底していて、まさに今の時世にはとても適している最先端な建築ですね。

 

ビルのカタチを見るとわかるように、各辺が丸みを帯びているので、柔らかい印象を受けます。

 

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↑平面のスケッチです。外周部分にはむくりがつけられているので、柔らかく曲線状になっています。

 

三角形平面の角部には、エレベーターや階段などの設備が設けられているコアになっています。

 

オフィス空間は、そのコアとコアの間にかけられた構造なので、柱のない無柱空間となっています。

 

東京都立川市 グリーンスプリングス

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立川市に新しくオープンしたグリーンスプリングスという複合施設で、多目的ホールやホテル、オフィスやショップで構成されています。

 

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大型複合施設は、巨大な一塊のボリュームをつくり、真ん中に吹抜けをつくって、その外側に廊下と店舗などを設けるのが、一般的な作り方です。

 

ですがこの建築では、違う切り口で構成されています。

 

1階部分には、歩道側には店舗などを並べて、その奥に駐車場を設けています。つまりは建物1階の真ん中に駐車場があるイメージです。

 

巨大な複合施設では、駐車場は地下もしくは建物上部に設けることが多いですが、ここでは従来の作り方とは正反対になっています。

 

そしてその駐車場の上になる2階部分に人工地盤をつくり、その周りに建物ボリュームを設けて、そのボリュームのところどころに隙間をつくっています。

 

その隙間部分に階段を設けることで、この複合施設の外周部のどこからでも、2階の屋上庭園にアプローチすることができるようになっています。

 

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模型で上から見ますと、それがよくわかります。

 

この2階の屋上庭園で色々な行動が交差するよう、X線上に街路が作られています。

 

この建築は、屋上庭園を歩きながら上の階へと上がることができるようにもなっています。

 

多目的ホール横にある大階段を上がっていくと、屋上緑化された空間に導かれ、その横にある通路を進んで突き当たりを曲がると、昭和記念公園を眺められる屋上テラスに辿り着くことができます。

 

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素敵な物語性を含んだこの建築計画は、訪れた人々をワクワクさせて、楽しませてくれます。

 

屋上テラスには昭和記念公園を眺められるテラスがあり、ベンチに腰をかけながら過ごすこともできるようになっています。

 

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この屋上テラスにはレストランも併設されているところが憎い演出ですね。

 

大規模な建築は、必ず周囲に大きな影響を与えてしまいます。

 

周囲の街並みのことを考えて、どのようなカタチのあり方が1番ふさわしいのか、考えることはとても大切だと思います。

 

そして、既存の建築計画のあり方ではなく、新しい建築計画を提案していくことも、とても大切だと感じました。

 

大学の卒業設計で提案されたような革新的なアイディアが実現していく時代がもうきています。

 

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