2021年文化功労賞を受賞した谷口吉生さんの建築に憧れて建築設計を志し12年が経ちます。
谷口吉生さんのような設計をしたいと思い、日本全国にある谷口吉生さんが設計した美術館を訪れてきました。
気がつくと日本全国にある谷口吉生さんの美術館を全て訪問してきたことに気がつきます。
谷口吉生さんの建築に憧れている方に向けて、訪れてきた美術館を一つずつ紹介していきたいと思いますので、よかったらご覧ください!
◇鈴木大拙館
まずこちらは石川県金沢にあります鈴木大拙館です。
研ぎ澄まされた建築のデザインが印象的です。
内部は静寂に包まれた空間になっているので、自分自身とゆっくり向き合うことができます。
静けさの中にある美しさとはこういう空間を言うのでしょう!
つい最近ですが、そんな谷口吉生さんについて学ぶことができる谷口吉郎・吉生記念金沢建築館が完成しました。
◇谷口吉郎・吉生記念金沢建築館
ここは谷口吉生さんの作品を学ぶことができる記念館なので、是非とも訪れて欲しい建築です。
石川県には谷口吉生さん設計の美術館が2つもありますが、四国地方の香川県にも谷口吉生さん設計の美術館が2つあります。
一つは東山魁夷せとうち美術館で、緑色に輝く外壁のタイルが印象的な建築でした。
◇東山魁夷せとうち美術館
もう一つは丸亀市猪熊弦一郎美術館で、丸亀駅目の前にある日本では珍しい駅前美術館です。
◇丸亀市猪熊弦一郎美術館
美術館だけでなく図書館も併設されています。美術館入口の横には入場料のかからない外部階段があり、そこを登っていくとレストランがあります。
東山魁夷氏の美術館は長野県にもあります。
それが長野県信濃美術館・東山魁夷館です。
◇長野県信濃美術館・東山魁夷館
メタリックな外壁を用いている軽快な建物となっています。雁行した空間と、建物前面にある池とのバランスが絶妙でした。
続いて、京都には谷口吉生さんの美術館の中でも大型プロジェクトである京都国立博物館・平成知新館があります。
◇京都国立博物館・平成知新館
細部までおそろしく研ぎ澄まされた外観と内観が印象的で、ここでは究極の美を感じることができます。
海外の人に見てもらいたい日本を代表する美術館です。
続いて、広島県には一風変わった建築があります。
◇広島市環境局中工場
こちらは清掃工場なのですが、工場の真ん中には建物を貫通しているトンネルがあります。
そのトンネルは都市の軸線を尊重した通路であり環境について学べる空間にもなっています。
◇エコリウムと呼ばれる通路
続いて、静岡県には谷口吉生さんの初期の作品である資生堂アートハウスがあります。
◇資生堂アートハウス
新幹線が近くに通っていることもあり、それに呼応するような流線形のカタチをしています。
外観にきらびやかなタイルを貼っているあたりも印象的です。
中でも逆転する内部空間体験は圧巻でした。
静岡県と隣接する山梨県と愛知県にも谷口吉生さんの作品である美術館があります。
◇清春白樺美術館
こちらは山梨県の青春芸術村という場所にある美術館で、谷口吉生さんファンの方でもあまり知られていない建築でもあります。
訪れてみればすぐに谷口吉生さんの設計だということが理解できる空間構成やデザインになっています。
またすぐ近くにはジョルジュ・ルオー記念館もあります。
◇豊田市美術館
こちらは建築だけでなく美術館の周囲一体が開発されていて、一歩足を踏み入れると別世界に入り込んだような感覚を覚えます。
私は外国に来たのかと思うくらい素敵でした。
◇東京国立博物館・法隆寺宝物館
美術館は和を現代の材料を用いて表現しているかのようなデザインで、隙の無い美しいカタチをしています。
建物前面には水盤が張られていて、アプローチを歩いていると、まるで極楽の世界へと歩いているかのような感覚になります笑
続いてこちらは葛西臨海水族園です。
◇葛西臨海水族園
葛西臨海水族園は谷口吉生さんを最も有名にした作品と言っても過言ではないかもしれません。
東京都民なら誰もが行ったことがあるかもしれないくらい有名な水族園です。
その隣には葛西臨海公園展望広場レストハウスという建物もあります。
◇葛西臨海公園展望広場レストハウス
白色の格子とガラスで作られた外観は水族園と呼応するように建てられています。
内部は葛西臨海公園の歴史などを学べる空間になっています。
◇土門拳記念館
ボリューム感あふれる空間とカタチが印象的です。
展示室は作品と向き合える静観な空間ですが、途中周りの自然を楽しめるようにも設計されています。
続いてこちらは斎藤茂吉記念館です。
◇斎藤茂吉記念館
斎藤茂吉記念館は父である谷口吉郎氏が設計した建築で、谷口吉生さんは増築・改修から設計に関わっています。
以上が谷口吉生さん設計の美術館でしたが、本当にどの作品も本当に美しかったです!
本音としてはニューヨークにある谷口吉生さんの美術館も見たいところですが、これは将来の楽しみの一つとしてまだ留めているところです。
この記事に新しく作品が増えることが楽しみです。