「今年見た建築の中で一番最高の建築でした。」(自分の中での話ですが笑)
tetteは須賀川駅から徒歩20分程度の場所にある建築です。
巨大なスラブをずらしながら、空間やテラスを作り出していくという明快なコンセプトが印象的で、計画案が発表された頃から楽しみに待っていました。
今回ようやく願いが叶って見に行くことができました^_^
そういった思いもあり、訪れた時はエントランスから強烈な印象を受けました。
この建物はとにかく視線がよく通るんです。
内部空間がよく見渡せて、訪れた人の好奇心をそそります。
1階の床は自然の大地のようにフラットではなく波打っていて、所々に丸い色鮮やかなソファが点在しています。
建物奥には曲線を描いたスロープが設けられています。このスロープが上階の図書館と1階の空間をゆる〜くつないでくれます。
透明な箱型の空間も入れ子になっていたり、大きな人形や可愛い家具なども配置されていて、とても楽しい空間になっています。
◇散りばめられたテラス
この建築を散歩していて思ったのは、所々で自然と触れ合える空間が多いということでした。
外に出られるテラスが多くあり、ガラス張りになっていることから、福島の山並みが覗けたり、青空が覗いていたりと、中にいながら外の様子も感じられます。
作業や勉強に疲れた時も、テラスにすぐ出られるので、気分をリフレッシュすることもできますし、テラスには椅子やテーブルが置いてあるので、ゆっくりすることもできます。
ワクワクしながら上へ上がっていくと、最上階に円谷英二ミュージアムがあるんです。
円谷英二さんの生涯について学べたり、私が子供の頃によく見たゴジラのフィギュアが並んでいたりして、懐かしさとワクワク感が止まりませんでした笑
◇本来の建築のあり方
この建築は人と人だけでなく、人と自然、更には人と言葉では言い尽くせない超越的なものと結びつけてくれる何かがたくさん存在しています。
私自身、建築を訪れてここまで感動したのは久々の体験でした。
「こんな建築を作りたくて、自分も建築の道に進んだのだった。」
この想いだけは、忘れたくないと思いながら、仕事をしていきたいと思います。