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ボーリング地盤調査見積りでだまされなくなる注意したいポイント

鉄筋コンクリート造のように重さのある建物を計画する場合、ボーリング地盤調査を行う必要があります。

その時に注意するポイントは、

「ボーリング調査でどの程度の深さまで掘って調査するのか?」
というところです。

一つの業者に絞ってしまうと、極端に高くてもお願いしてしまうので、基本的には何社かに御見積りを依頼する相見積りを行います。

早速、業者から御見積書が届きました。その金額は、

A社 御見積金額450,000円(税込)
B社 御見積金額380,000円(税込)
C社 御見積金額300,000円(税込)

この数字だけ見れば、「間違いなくC社だ!」と思いますが、ちょっと待ってください。

もう一度言いますが、ボーリング調査の御見積書で気をつけなければいけないポイントがあります。それは、

「ボーリング調査でどの程度の深さまで掘って調査するのか?」
というところです。

ボーリング調査は、建物を支える支持層が確認できなければ、掘り続ける必要があります。

なので掘る深さが極端に短い設定で、御見積書を作っているようであれば、それは要注意です。

例えば掘る深さを10mしか想定していなければ、10m掘り進めて支持層が確認できない場合、更に掘り進める必要があります。

大抵の御見積書の欄には、

・地質調査 機械ボーリング○○m ○○,○○○円

という記載や、

・掘削費 ○○m ○○,○○○円

などと記載されています。御見積書に記載してあるm(メートル)という項目の数字に注目して下さい。

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↑このような項目のm(メートル)部分の数字が、他の御見積書に比べて極端に距離が短い場合は注意が必要です!

御見積書で予定していた深さより更に掘り進める必要があると、金額もその分追加になってしまいますね。

それだったら、金額は少し高めの設定だけど、掘る深さをある程度の深さまでにしている他の業者にすれば良かったということになります。

業者さんがボーリング調査の御見積書を提出するときは、調査敷地の近くで過去にボーリング調査を行った「近隣データ」を参考に掘る深さを設定します。

その「近隣データ」では例えば15m程度掘れば支持層が出ているので、御見積では安全を見て20mに設定しています。

ボーリング調査に関わらず、何かを依頼するときは、やはり御見積内容をきちんと確認することが大事です。

他の業者に比べて極端に金額が安い場合は、まず疑問に思ってみて、自分で調べてみましょう。