失ったものを取り戻す〜タイムズ〜

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京都にある世界的建築家・安藤忠雄さんの初期作「タイムズ」。敷地の横には高瀬川が流れています。

安藤忠雄さんの建築といえば、コンクリートの打ち放しが有名ですが、この建築の外壁にはコンクリートブロックが使われています。

「コンクリートではないのか〜」と残念がっていたのですが、実際近くで見てみるとブロック独特の目地が見えているのですが、整っていて独特の陰影が生まれておりとても味わいのあるデザインに感じました。

ここでは安藤忠雄さんが、自身の初期作であるタイムズで考えたアイデア💡を参考にして建築を考える上でのアイデアについて学んでいきたいと思います。

 

◾️自然と建築を共存させる

建築を不動産として考えた時、一般的には川は臭いだったり、洪水になった時の被害が怖いなどということから建物を切り離して考えがちです。

それどころか川と関わりを持たないように防御壁を建てるなど、完全に隔離することすら考えるかもしれません。

現にタイムズ建設前は、周辺にある建物のほとんどが川に背を向けて作られていたといいます。

でも安藤忠雄さんは、そんな高瀬川を建築に取り込むことを考えたんですね。

安藤さんはまず高瀬川について調べて、この川は水質も良好で、過去に洪水被害等もなかったので、この川を建築に取り込むことを考えたそうです。

そのため敷地全体の高さも水面レベルまで下げて、親水性を高めています。

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そのおかげで訪れた人達はそこに川が流れているという昔から存在する事実を認識することができます。

建築に携わっているからわかるのですが、こういった建築を作るときには、行政との粘り強い交渉を行うことになるので、相当な人間力とメンタルの強さが必要だったのではと思います。

 

◾️路地を取り込む

古風な雰囲気漂う路地空間は、京都の街並みの特徴でもあります。タイムズには、入り組んだ立体的な路地が作られています。

この建物に入るといい意味で迷い込み、その先で店舗が現れたりと未知との遭遇を味わえます。

何より路地空間はスケールが小さく親しみを感じることができるので、それを建築に取り込むことで長く人々から愛される存在になるのではないでしょうか^ ^

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当たり前に建築を不動産として作っていた時代に、その常識にある意味で「待った!」をかけて、違うかたちで建築を提案した安藤忠雄さん。

設計者としても人間としても、とても勉強になりました^ ^

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