人間は昔から、便利な世の中になることを願って進歩してきました。
そのおかげで、今の世の中はとても便利になっています。
便利になったらいいと願っておきながら、いざ便利な世の中になると、今度は不便な時代を羨ましがるようになることもあります。
「あのころは良かったなー。」とか、「古き良きあの頃に戻りたいなー。」とか言ってみたり。。
たしかに、思い出はとても美化されます。
でも、人間は忘れる生き物です。
嫌な思い出は忘れて消えていき、いい思い出だけが記憶に残るようになります。
ある意味、生きていく上での防衛本能なのかもしれません。
こちらは群馬県にある農業技術センター。
木造の大きな屋根がかけられているのが特徴的です。
屋根は格子膜構造と呼ばれ、木材を格子状に組んだ屋根を、鉄骨部材にかけて、成立させた構造となっています。
大空間なので、見通しのよい空間となっていました。
屋根にはところどころ開口部が設けられているので、太陽光が差し込む素敵な空間となっていました。
最近の日本では、昔から馴染みのある、大屋根と木材を使った建築がよく見られます。
日本に昔から存在する神社やお寺を見ると、木材でつくられていて、大きな屋根で覆われているものがほとんどです。
大規模な建物では最近まで、木材を構造上や法律上採用することが難しかったのですが、最近では技術の発展や、国の後押しもあり、木材を使った大規模な建物もよく見られるようになりました。
過去を振り返って、良いところを認めて、これからの建物に採用していくことは、とても素晴らしいと思います。
私自身も過去を羨ましがるのではなく、未来を良くするために、過去から良いものを採用していくことにしよう!