「鳥のように空を飛びたい。」
「空を歩けたら面白いだろうな〜。」
まだ幼かった子供の頃は、想像をさえぎるものなんて何もなかった。
できないことなんて考えなくて、思うがままに想像することを楽しんでいた。
でもそれは大人になっても続けていきたいと思います。
ライト兄弟やエジソンも、大人の常識に縛られていたら、常識を超えた発明はできなかったでしょう。
空を飛ぶ飛行機がいい例ですね。
今では古びてしまっていますが、とても素敵な建築で、私個人的には今後も残していきたい建築だと思っています。
つくりはとてもシンプルで、1〜3階のボリュームと4〜6階のボリュームを水平方向に少しずらして、そのずらした時にできた空間をつないで「上の道」としています。
↑3階上部の跳ね出している部分が上の道
↑上の道から。一部ピロティにもなっている
上の道は建物同士をつなぎ、この空間で散歩したり、遊ぶこともできます。
4階以上に住んでいる人は、4階から階段で更にアプローチします。
上の道に対して、住戸のバルコニーが向けられていたりと、まさに道が空中にあるようです。
↑上の道には植物も植えられています
↑ブランコや休憩スペースもあり楽しそうです
この建物を設計した人達は、きっと子供たちが笑顔で上の道を走り回ったり、素敵な体験が生まれることを想像していたのかもしれない。
それこそまさに、子供のように夢を見ているかのように楽しみながら、考えて作っていたのでしょう。
私はこの建物に触れた時、とても楽しくてワクワクしていたのですが、悲しいことに今では住んでいる人も少なく、庭や建物内部も外部も放置されているのが現状です。
日本建築の歴史から見ても、優れた作品に間違いはないので、何とか元気になって欲しいところです。