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会社を辞めて日本一周して有名建築を見学してきました!②青森県

今まで朝会社に出勤してから夜中まで働き詰めだった生活から一点、会社を辞めて旅をすることにした生活。

夢見たいな時間を過ごせるかと思いきや、なぜか湧き上がるのは不安ばかり。。

やはり人間は社会から切り離されると不安を感じるものです。

「働きたい。」

ブラックどころか一昔前の建築業界では漆黒な労働環境が当たり前。

そんな生活をしていたときは気づきませんでしたが、働けるということもまた幸せなことなんだと学びました。

さて北海道に続いて今回紹介するのは青森県です。

青森県には行ってみたい美術館が2つありまして、青森に到着したときはワクワク感を抑えるのに必死でした笑

青森県立美術館
まずはじめに行ったのは青森県立美術館

最寄り駅は新幹線の通っている新青森駅

30分以上歩く必要があると以前行ったことのある人から話を聞いたので、私はタクシーに乗って向かうことにしました。

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青森県立美術館はホワイト色のレンガ外壁で作られていました。

建物の高さも抑えられているので、周囲に溶け込んだ爽やかな印象です。

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↑美術館エントランス
雪が降る季節に来たらさぞきれいなんでしょう!!

建物は隣にあります「三内丸山縄文遺跡」の発掘現場からヒントを得て設計されたそうです。

発掘現場の試掘溝をトレンチ(壕)と呼ぶそうなのですが、建物は敷地を切り込んだトレンチ部分にレンガの塊である建築が覆いかぶさって構成されています。

トレンチ部分の切り込まれた上面と、上にかぶさったレンガの塊の下面には凹凸があり、互いに噛み合わせが悪い歯のように重なりあっています。

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噛み合わさった部分
それによりできた隙間が空間となっているという今まで見たことのないような空間体験ができます。

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噛み合わさった部分2
内部の随所で噛み合わさった部分を見ることができます。

巨大な犬のオブジェもここで見られます。

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巨大な犬のオブジェ。それにしても大きいです。
十和田市現代美術館
続いて私が向かったのは十和田市現代美術館です。

最寄り駅から徒歩で行ける距離ではなさそうなのでバスに乗って向かいました。

いざ到着してみると周囲一体は高低差のないフラットな敷地で、きれいに区画されています。

目の前の大通りには春になったら桜が咲くので、にぎやかになります。

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角敷地部分は正面ガラス張りの建物が配置されています
一般的に美術館を計画するときは一つの建物で考えることが多いのですが、この美術館は小さな建物が敷地内に点在していて、その間を通路でつなげています。

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ホワイト色の外壁とガラスで構成されたさわやかな外観
大通り側には大きな建物を配置し、裏側の住宅地側には小さな建物を配置しています。

設計者の方の配慮がうかがえて素敵ですね!

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上から建物を見るとその様子がうかがえます
美術館一つ一つの建物が点在しているので残された外部空間がいい感じに庭のようになっております。

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天気のいい日はこの庭でイベントを行ったりしています。

オブジェも飾られていて街並みが明るくなりますね!

外観だけでなく建物そのものが街に溶け込んでいます。

美術館と聞くと格式が高く近づきにくいという印象がありますが、この美術館はとてもフランク!

気を引き締めて行くのではなく、行きたいときにふらっと寄れる美術館でした。

こんな建築が自分の住んでいる街にあったらどんなに嬉しいことでしょう!本当にうらやましい限りです。

最近も青森県には八戸市美術館など新しい美術館が登場してきていますので、また訪れてみようと思います。