建築設計に役立つブログ

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365日、日本の名建築5日目

今回紹介するのはクロネコミュージアムです。

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無料で開放されているので、とてもありがたいですね!

子ども連れでも楽しめる工夫がたくさんあるので、そのあたりも紹介していきたいと思います。

東京都港区にあるこの美術館は一風変わった空間になっています。

美術館はスキップフロアで構成されています。

最初に最上階まで登ったらあとはゆったりと下りていきながら展示を楽しむことができます。

よく見るとこの美術館、車路が建物外周部に設けられています。

斜路と美術館が二重らせん状に絡み合って構成されているんです!

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こういったアイディアがカタチになるのも時代が追いついてきた感じがして、設計者としては嬉しくなります。

建物は大通りから入るのですが、建物の後ろ側には川が流れています。

内部を回遊しながら散策できるので、展示を楽しみながら川の風景も眺めることができます。

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配達が今や大活躍の時代ですが、そんなクロネコヤマトの歴史について学べるので、大人も子どもも楽しめるところがいいですね!

私も子どもがいるので、是非とも一緒に行きたいと思います。

365日、日本の名建築4日目

「思えばなぜ毎日この記事を書こうと思ったのか?」

それは余計なことを考えたくなかったからかもしれません。

私は何もしていないと不安や不満など負の感情が湧き出てくるので、これをかき消したかったからなのかもしれません。。

今回紹介するのは海老名市中央図書館です。

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神奈川県海老名市にあるこちらの図書館はとても面白い図書館でした。

エントランスを入るとまず、円形に開けられた大きな吹抜けに目がいきます。

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私は単純なので、吹抜けの先にある本棚に導かれるように移動していき、壁面が本棚で覆われた知的な空間に圧倒されました。

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ここの図書館にはカフェや本屋さんも併設されていて、なんだか楽しそうです!

建物内は若い人たちでにぎわっていました。

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この建築を通して学んだことは、時代の変化に対応することの大切さでした。

立派な建築の図書館をつくることも大切ですが、それだけでは人は集まりません。

図書館に本屋さんやカフェを足すなど今あるものを組み合わせることで、新しい何かが生まれることもあります。

アイディアに行き詰まった時は、今あるものを組み合わせてみることもヒントになるかもしれません。

365日、日本の名建築3日目

3日目に紹介するのは梅田スカイビルです。

日本を代表する超高層ビルの一つです。

上部で2つのビルがつながっている世界でも珍しいカタチをしています。

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ビルのつくり方もすごくて空中庭園部分をリフトアップで持ち上げていったそうです。

この技術は当時世界初の試みだったとのことです。

当初は4棟のビルが連結されていたそうですが、プロポーザルでは3棟に、最終的に2棟となりました。

構造的にも難しそうですが、2人で手をつないでいる方が倒れにくいという例えを上げて納得させたそうです。

デザインが未来的で、今でもカッコいいです!

空中庭園にアプローチするまでのエスカレーターを登る体験が心を高揚させてくれます。

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空中庭園では大阪の街並みを回遊しながら眺めることができます。

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この建築を通して学んだことは、ワクワクする心を忘れないということでした。

このビルを歩いていれば、設計者の方がきっとワクワクしながら設計したんだろうということが伝わってきます。

斬新なデザイン・空中庭園・ブリッジ・連結された超高層ビルなど子どもの頃に想像し描いた未来をカタチにしたのではないでしょうか。

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この先こんなことをしたら面白いだろうなー!
ワクワクしてきたなー!と仕事をしていて思えたらおそらくあなたはある意味勝ち組です。

仕事を楽しめる時点で人生は明るい^_^

365日、日本の名建築2日目

365日日本の名建築を紹介する記事2日目は京都府京都市にあるタイムズです。

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タイムズは建築家の安藤忠雄さんが設計した建物ですぐとなりには高瀬川が流れています。この建築はデザインや空間も素晴らしいのですが、一番特徴的なのは高瀬川のすぐ近くに建てられていることです。

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一般的に建築をつくるときは安全性を考えて、川に対して閉鎖的につくることが多いです。

これは何か事故が起こってからでは遅いからという理由があります。

しかしタイムズは川に対して非常に開放的で、むしろ川を建築に取り込んでいます。

そのあたりがなんとも言えず斬新な建築となっています。

この建築を通して学んだことは、常識を疑うことの大切さでした。

川があるから安全性を鑑みて閉ざすのではなく、川があるから取り込もうと考えていく。

自然をどうやって取り込むのかということは建築の楽しみの一つでもあります。

ときには常識を疑って考えることも大切だということを教えてもらえる作品でした。

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365日、日本の名建築 1日目

建築を通して人生の教養が身についた。

社会人として未熟者だった私も今では建築設計者として、最前線で建築設計をしています。

私は建築設計を通して社会や人とまともに関わり合えるようになりました。

正直建築から学ぶことは多いです。

建築の楽しさや面白さを知って欲しい!

ということで今日から毎日、日本の名建築を1つ紹介していきたいと思います。

ここで紹介する建築作品を実際に訪れてもらうことで、より建築の面白さを感じてもらえるだけでなく、設計力も間違いなく向上します。

まずは水戸市民会館です。

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茨城県水戸市にできた新しい建築です。

やぐら広場と呼ばれる吹抜けの空間がダイナミックで印象的です!

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吹抜け沿いにはスロープでつながれたスキップフロアスタディスペースが面白いですね!

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この建築は建物のいたるところに市民の方々の居場所があります。

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私が行ったのは8月なので、学生達の姿が多く見られました。

1階には通り抜けができるようにもなったいて、大通りから裏側にある水戸芸術館まで向かうこともできます。

屋上テラスからは水戸芸術館の全体像を間近で見ることもできます。

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この建築を通して学んだことは、建築が街のリビングのような空間となったいたことでした。

「街に開かれていて、街に住む人達がくつろぐことができて、その姿も街の風景の一部となっている。」

まさに公共施設のお手本のような建築作品だと感じました。

私も建築をつくる者として、是非とも参考にしたいと思います。

赤ちゃんと一緒に行ける美術館

「赤ちゃんと一緒にお出かけしたい。」

「美術館に赤ちゃんを連れて行って大丈夫なのだろうか。。」

そんな不安を感じている方におすすめなのが、東京都練馬区にあるちひろ美術館です。

いわさきちひろ氏の作品が展示されている美術館でして、こじんまりと周囲の街並みに溶け込んでいる姿が特徴的です。

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建物はみどりにおおわれています

赤ちゃんと一緒に行ける美術館はそう多くありませんが、ちひろ美術館は子どもファーストな美術館で、赤ちゃん連れだった私もとても行きやすい美術館でした。

中庭を眺めながら休憩できるカフェや授乳室にオムツ替えのできるスペース、子どもと靴を脱いで座って遊べる遊び場まであります。

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駐車場スペースもあるので車移動をしている私のようなファミリーにはとてもありがたい!

全ての部屋が中庭を囲むように配置されていて、どこにいても中庭を感じることができます。

中庭には色とりどりの花も植えられていて明るく楽しげな雰囲気です。

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中庭

建築好きな私が気になってしまったのは、エレベーター出入り口の壁の出隅が角ではなく斜めになっているところ!

安全に気を配っていて素敵だなぁと思いました。

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エレベーターの出入り口

展示されている作品も美術館の空間も優しさにあふれていて、赤ちゃん連れの私も安心して過ごすことができました。

こんなに優しい気持ちになれたのは久しぶりでした^_^

子どもが減ってきている時代だからこそ、こんな素敵な美術館がもっと日本中に増えてくれることを強く願っています。

今後も私の記事では赤ちゃんと一緒に行ける美術館や建築がありましたら、どんどん紹介していきたいと思います。

関西にある美しい美術館

美しい美術館が最近関西にできたと聞いた私は居ても立っても居られず訪問してみました。

まずはじめに訪れたのは大阪府大阪市にある「藤田美術館」です。

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驚いたのは駅からの近さでした。

大阪城北詰駅改札を出ると真横に突然現れます。

外に向けて開かれたカタチの庇が印象的で、訪れた人々を出迎えてくれているようです。

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とても美しい納まりが印象的で、建築家・谷口吉生さんのデザインを彷彿させてくれます。

シンプルなデザインは一見簡単に見えますが、実はとても難しい。

建築は完全なるアート作品ではなく人が過ごす場所なので、色々な問題にぶち当たります。

例えば配管だったり配線だったり電気だったり。。

ある程度想定していないと後で納まらなくなり、空間やデザインが台無しになってしまうこともあります。

構造材も構造事務所任せにしてしまうと柱が太くてデザインが台無しになってしまったりなんてことも。

この美術館ではその全てが想定されていて、計算されつくされているのがわかります。

とにかくありとあらゆる部分が美しい。

視覚的ノイズが見られない美しい空間は、訪れた人達に心の余白を創り出してくれます。

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用いられている柱も細くて屋根が浮遊しているようにも感じますね!

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ガラス窓の目地も柱に合わせて計画されています。

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おそらく藤田美術館を担当した現場監督さんは常に緊張感を持ってお仕事をされていたのではないかと思います。

藤田美術館を訪れてみて、とてもいい刺激を受けることができました。

この体験は私の仕事にも活かせそうです^_^