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ドライブ・マイ・カーで有名!広島県広島市 広島市環境局中工場

究極のエコとは、

「自分の中で湧き上がる妬み・嫉み・怒り・哀しみなどの負の感情を、生きるための情熱に変えることだ!」

例えば会社で働いていて、自分がやってもいないことで責任を取らされたり、人から悪口を言われたりと、やりきれないことはたくさんあるかもしれません。

周りの人達がやっていられないとサジを投げ、辞めていく人が多発するような環境にいれば、自分もその流れに便乗して辞めたくなるかもしれない。

負の感情は人間である以上、そして人間がいる限り、必ずつきまといます。

しかし、そのたびに負の感情に振り回されていては、自分が成したいこともできない。

自分の目標をかなえ、ぶち抜くには行動する必要がある。

行動するためにはエネルギーとなる情熱が必要。

常に生み出される負の感情を情熱に変えることができれば、怖いもの無し笑

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こちらは広島市にある環境局中工場です。

世界的建築家の谷口吉生さんが設計した清掃工場で、とても美しい建築となっています。

建物の真ん中部分を貫く通路があって、通路の両側の壁が、ガラス張りになっています。

この通路何がすごいって、広島平和記念公園前から続く大通りの軸線を止めずに、建物に通路を作って、海に向かって通しているんです。

そして、都市にとって重要な軸線を通した通路を解放しているんです。

建物だけを見ていると気づかないのですが、地図でみるとそれがわかるんです。

これは、葛西臨海公園にあるクリスタルビューという建物でも用いられていて、谷口さんは都市の軸線を考えてつくられたことを知り、とても感動しました。

ちなみにこの通路は、エコリアムと名付けられています。

この空間は、清掃工場の内部にある、ゴミを処理する過程で用いる機械類を眺めることができます。

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この通路を通ることによって、エコに対する意識を考えて欲しいというのが、設計者の狙いとのことです。

この空間を通ってみて、

「自分が考えるエコってなんだろう?」

と自問自答してみるのもいいかもしれません。

この通路を出ると、目の前には瀬戸内海の美しい風景が広がっています。

「都市の軸線を通した通路を抜けると、そこには美しい海が広がる場所だった。」

なんだか川端康成の雪国のような表現が、空間で表現されているように感じ、清々しい気持ちになりました。

建築の設計としても、人生においても、とても勉強になった建築でした。